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【難易度3】料理人のプロであることを証明する調理師の資格について

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調理師とはそもそもどのような職業か

調理師は、調理に必要な栄養面及び衛生面における知識をもった有資格者です。これらの知識を有していることが調理師として働くためには必須と言えるでしょう。

但し調理師は顧客を満足させる料理の腕を求められます。殆どの顧客が料理を評価する要素が味であるといって間違いありません。だからといって栄養面や衛生面を疎かにしてはいけないのです。バランスよい栄養と衛生管理の維持をしつつ、満足のいく味を提供できるのが一流の調理師です。

調理師は国家資格であり、名称独占資格です。調理師の資格がなくても料理人として働くことはできます。ただし「調理師」と名乗ることはできません。無資格で調理師をなのると罰金刑に処されます。料理人はコック、シェフ、板前など呼び方は様々ありますが、みんなが調理師の資格を持っているとは限りません。

では調理師の資格は必要ないのでしょうか。そんなことはありません。企業の採用などの際に、調理師免許保有者の募集があることがあります。そういった募集は応募したくても無資格だと応募すらできません。資格を取得する事でチャンスが増えるのです。

また栄養学、食品衛生学、公衆衛生学など栄養面や衛生面などの知識を体系的に学ぶ機会があることも大きいです。調理の技術は実務を通して磨かれていくものですが、このような知識は座学を通して得られるものが大きいです。

飲食店の開業には調理師の資格は必要ありませんが、食品衛生責任者の資格が必要です。調理師、製菓衛生師、栄養士等の資格があれば、申請をするだけで食品衛生責任者の資格を得ることができます。これらの資格がない場合は「食品衛生責任者養成講習会」を受講することにより資格申請することができます。また、開業する店舗の規模により防火管理者を選任する必要があります。

ポイント

  • 調理師は国家資格であり名称独占資格、料理人には色んな呼び名があるが調理師とは限らない
  • 調理師の資格は就職が有利になることもあり、また体系的に栄養学や衛生学を学習できる面で役に立つ
  • 飲食店の開業には調理師資格は必要ないが、食品衛生責任者の資格及び防火管理者の選任が必要
ベルン
調理師は栄養面や衛生面の知識をもった専門家。名称独占資格なので取得しないと名乗れないよ

調理師の仕事について語ります

調理師の就職先はレストラン、割烹、ホテル、カフェ、病院、結婚式場、料理教室など多数あります。調理師専門学校または実務経験を通して資格を取得し、就職先で経験を積んだ後独立することもできます。経験値があれば他の職業よりも独立しやすく夢のある職業であると言えるでしょう。

調理師の役割は、上記で述べた通り栄養バランスの取れた食事を顧客に提供することです。衛生面の維持管理を怠ることなく調理に励まなくてはなりません。その上で顧客を満足させる料理を提供する必要があります。

店舗規模により仕事の幅は変わってきます。小・中規模店ではスタッフ一人が関わる仕事の幅が広いです。一方大規模店では大量の調理に携わることが多いです。

ベルン
独立することもできる夢がある資格なんだね

調理師に関連した資格について

ふぐ調理師

ふぐを調理するにはふぐ調理師免許が必要となります。ただし、免許保持者の監督下であればふぐを調理することは可能とされています。

ふぐはテトロドトキシンという有害な猛毒を持っています。そのため有資格者またはその監督下で慎重に取り扱う必要があるのです。

ふぐ調理師免許は国家資格ではありません。ふぐ条例に基づき都道府県知事が行う資格であるため、取得した都道府県に限り有効な免許です。

船舶料理士

遠洋区域又は近海区域を航行する船舶などにおいて、調理業務を管理する地位に就く場合には船舶料理士の資格が必要となります。資格は下記の3つの条件を満たす事により取得できます。

  • 18歳以上であること
  • 船舶に乗り込んで1年以上調理業務に従事した経験を有すること(調理師・栄養士などは3ヶ月以上の従事経験)
  • 船舶料理士試験に合格もしくは調理師・栄養士などの有資格者など

船舶料理士試験は筆記試験及び実技試験に分かれています。実技試験があるのが特徴です。実技試験の試験科目は日本料理、西洋料理、中華料理です。座学だけでは合格できません。実際に船舶で調理した腕が試されるでしょう。

ベルン
どちらも調理師と関係深い資格だね、興味があればぜひ挑戦してみよう

調理師試験について語ります

調理師試験は受験資格があります。中学校卒業以上、2年以上の実務経験が必要となります。実務経験は正社員である必要はありませんが、週4日以上かつ1日6時間以上であり、証明日現在で2年の経験が必要です。

試験内容は筆記試験のみです。実技試験があると思っている方が多いかもしれませんが、調理師試験には調理を行う試験はありません。但し実務経験が必要ですので、それが実力を担保しているといってもよいでしょう。試験科目は公衆衛生学、食品学、栄養学、食品衛生学、調理理論、食文化概論です。栄養学及び衛生学の知識が問われますのでしっかり学習しましょう。

試験方法は四肢択一、全60問、60%以上で合格です。但し一科目でも平均点より著しく低い場合は不合格となります。

尚、調理師養成施設に1年以上通い課程を修了することにより、無試験で調理師免許を取得することができます。実務経験が無く、資格を確実に取得をしたい場合は通うのも一つの手です。調理師養成施設は調理師専門学校などの事を指します。


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