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【難易度6】浄化槽設備の設置に携わる浄化槽設備士の資格

2024-05-23

浄化槽の工事業者は必置義務、浄化槽設備士について

浄化槽設備士は独占業務のある国家資格です。浄化槽の工事業者は、営業所ごとに浄化槽設備士の必置義務があります。また浄化槽設備の設置工事の際には浄化槽設備士の監督が必要となります。これらのことから浄化槽設備士の需要が無くなることはありません。

浄化槽設備士の有資格者は浄化槽の設備会社や建設会社など、浄化槽を取扱っている会社で需要があります。浄化槽工事などに関わっている方は是非取得を目指しましょう。

浄化槽設備士の合格率は20%~45%前後と年度によりムラがあります。第一に出題傾向が年度によって若干異なることが挙げられます。次に受験者数が少ないため、毎年受験者のレベルが偏っているかもしれない事が考えられます。
一定の受験資格を満たした方が受験して決して高くない合格率なので、難易度はやや高い資格試験です。実地試験は原則記述試験ですので対策する必要があります。

浄化槽設備士と浄化槽管理士の違いは、前者は浄化槽の設置工事の監督を行います。後者は浄化槽の保守点検を行います。浄化槽は設置をすればそれ以降専門家の手から離れるわけではありません。浄化槽管理士が毎年1回、知事の指定する機関が行う水質に関する検査を受ける義務があります。

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ベルン
決して易しくない試験、きちんと記述対策もしよう

水質汚濁を防ぐ、浄化槽設備士の仕事について

浄化槽について

私達は日常生活でし尿や汚水などを排出しています。これらをそのまま外部へ放流することはできません。こういった生活排水を微生物の働きによって分解し浄化して川や海へ放流するための装置が浄化槽です。浄化槽がないと汚水を垂れ流すこととなり、地域の衛生を保つことは困難となります。

家庭で使用されている浄化槽は5人槽・7人槽・10人槽の3種類が一般的です。種類は建築基準法により家の延べ床面積によって決定されます。

浄化槽設備士の仕事内容

浄化槽設備士には大きく二つの仕事があります。一つは浄化槽設備の施工図の作成です。施工図は浄化槽設備士自らが作成するか、下請け業者が作成したものに不備がないかの確認を行います。浄化槽設備の工事に欠陥があれば公共区域に生活排水が流出する恐れがあるため、施工ミスは許されません。
もう一つは上記で少し触れましたが、浄化槽設備の設備工事の監督です。設備工事は浄化槽設備士の立ち合いの下で行われます。工事をする職人の管理及び、現場の写真撮影など施工記録を作成する必要があります。

上記で触れましたが浄化槽設備士は浄化槽設備を取扱う設備会社や建設会社などに勤務します。営業所ごとに必置義務のある資格であることからニーズのある資格と言えます。

仕事のミスが環境の悪影響に直結することから、責任感を最後まで持てる人に向いていると言えます。

ベルン
施工図の作成と現場監督、どちらも欠かせない仕事だよ

浄化槽設備士の受験資格について

浄化槽設備士試験の受験資格は3種類あり、いずれかを満たすことにより国家試験を受験することができます。

1つ目は学歴と浄化槽工事に関する実務経験を一定年数満たすことです。要件は下記の通りとなります。

(学歴及び必要な実務経験年数)

  • 大学・専門学校(高度専門士)の内、指定学科を卒業 → 1年以上
  • 大学・専門学校(高度専門士)の内、指定学科以外を卒業 → 1年6か月以上
  • 短大・高専(5年制)・専門職大学前期課程・専門学校(専門士)の内、指定学科を卒業 → 2年以上
  • 短大・高専(5年制)・専門職大学前期課程・専門学校(専門士)の内、指定学科以外を卒業 → 3年以上
  • 高等学校・専門学校(高度専門士・専門士以外)の内、指定学科を卒業 → 3年以上
  • 高等学校・専門学校(高度専門士・専門士以外)の内、指定学科以外を卒業 → 4年6か月以上
  • その他 → 8年以上

指定学科とは土木工学、都市工学、衛生工学、電気工学、機械工学または建築学およびそれに準ずると認められる学科です。

学歴によって必要となる実務経験が大きく異なりますのでご注意ください。

2つ目は1級又は2級管工事施工管理技術検定に合格することにより受験資格が得られます。3つ目は技能検定のうち1級または2級配管(建築配管作業)に合格することです。

受験資格を満たしているかをよく確認し、満たしていなければどのルートを目指すかを検討するとよいでしょう。

ベルン
受験資格を得るのに実務経験を積むか他の資格を取得する必要があるんだね

浄化槽設備士試験についてを語ります

浄化槽設備士試験は学科試験および実地試験からなります。学科試験は下記の試験科目から出題されます。

(学科試験の試験科目)

・機械工学・衛生工学等

機械工学・衛生工学・電気工学・建築学に関する知識に関する問題が出題されます。幅広い範囲から出題されるため、苦手範囲をなるべく作らないように勉強しましょう。

・汚水処理法等

汚水の処理方法及び浄化槽の構造と機能に関する知識を必要とする問題が出題されます。浄化槽の仕組みや除去率などの計算、用語など様々な出題の対策をする必要があります。

・施工管理法

工程管理、品質管理、安全管理等の工事の施工管理方法等に関する問題が出題されます。実務に直結する内容でもあるためしっかり勉強することが重要です。

・法規

浄化槽工事に関連する法令に関する問題が出題されます。日本工業規格(JIS)、国際標準化機構(ISO)規格などに関する問題も出されます。

実地試験は下記の1科目から出題されます。

(実地試験の試験科目)

・施工管理法

施工図を作成する問題が出題されるわけではなく、原則筆記試験の問題が出題されます。出題傾向や形式は年度によって違いがあり、過去問を数年分解いて複数パターンの解法を身につけましょう。また、経験記述の問題が出題されます。これまでの受験者の工事経験を元に解答をする必要があるため問題を解く訓練をする必要があります。

試験時間は学科試験が180分、実地試験が60分です。

学科試験は50問の四肢択一試験です。実技試験は大問3題出題され、内1題は経験記述の問題が出題されます。

合格点は学科・実地試験ともに100点満点中60点以上です。

ベルン
実地試験がなかなか手ごわそうだ

浄化槽設備士講習を修了して資格を取得するには

浄化槽設備士の資格は浄化槽設備士講習を修了することで取得することも可能です。ただし浄化槽設備士講習を受講するには条件があります。1級又は2級管工事施工管理技士の資格を保持していることです。この要件をみたしていれば講習を受講し、効果測定に合格することで資格取得できます。

浄化槽設備士講習の受講科目は下記からなります。

(受講科目)

  • 浄化槽概論
  • 法規
  • 浄化槽の構造及び機能
  • 浄化槽施工管理法
  • 浄化槽の保守点検及び清掃概論

これらを指定時間受講し効果測定に合格した後、免状交付申請の手続を行うことによって、免状が交付され資格取得となります。


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