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【難易度6】内部監査の国際資格、CIA(公認内部監査人)について

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内部監査とはどのような仕事か

内部監査の仕事は企業に所属する人間が自社の社内の監査を行い、会計上や業務上等の不正がないかをチェックすることです。会計上のチェック、各部署の業務のチェックなどをおこなうことで不正が行われていないかを確認します。また帳簿上や業務の改善点を発見し、経営層に報告することにより企業の業務の効率化を促します。

2006年の会社法改正により、会社法によって大会社に分類される企業は内部監査の実施が義務化されました。これにより内部監査を実施しなくてはならない企業が増加しました。

社内で行う監査は会計監査、業務監査、ISO監査、プライバシーマーク監査など様々なものがあり、全て内部監査の部署が行うとは限りませんが業務は多岐に渡ります。企業の規模が大きいほど監査の種類も対象も多くなりますので、仕事が大変になることは間違いありません。やりがいは間違いなくあります。

内部監査を行うことは企業にとって様々なメリットがあります。三点例に述べます。

第一に社内の業務ルールやシステムが有効であるかどうかをチェックすることができます。問題があれば改善するチャンスです。なければ現行が有効であることを追認できます。

第二にリスクマネジメントができるようになります。不正による金銭の流出や信用の棄損を事前発見により防ぐことができます。また今後不正が発生しないように制度やシステムを見直すチャンスです。

第三にコンプライアンスマネジメントができるようになります。法令順守を徹底することにより法律や条例等の違反を防ぎ、信用の棄損を防ぐことができます。

ベルン
内部監査は大変だけどチェックの工程で改善や不正の発見が行うことができるよ

CIA(公認内部監査人)の資格について

CIA(公認内部監査人)はThe Institute of Internal Auditors(IIA:内部監査人協会)が主催する資格であり、内部監査の技術向上及び監査人の水準設定を目的として始められた資格です。CIAは世界約190か国で様々な言語で実施されています。日本語でも実施されており、言語のハードルはありません。

企業内で内部監査の重要性は高まってきており、それに比例してこの資格の価値も高くなってきています。一部の企業では有価証券報告書においてCIAの保有者がいる旨などを記載しています。

検査部や監査部といった内部監査を行う部署に所属していたり異動を希望している場合、そういった部署の企業の求人に応募して転職したい場合はCIAの取得を積極的におすすめできます。

ベルン
内部監査が重要となっている今、この資格の価値も高まっているんだね

内部監査への転職について語ろう

内部監査の職種への転職をする人は、経験者の転職が多いです。仕事の特徴柄、未経験よりも経験者が優遇されるのは仕方がないでしょう。勿論、他の職種から内部監査の求人に応募し転職を成功させる人は多くいます。他の職種だとどういった職種から転職してくるのでしょうか。多いのは経理や財務などの会計に関わる職種が多いです。こういった職種は会計の知識があるため、経験した知識が内部監査の仕事で生かすことができます。他にはコンサルタントや人事、法務など会社の根幹にかかわる部署を経験した人材が転職してくる傾向にあります。

転職を目指す際にCIAの資格を取得している人もいます。受験資格及び認定要件を満たしている方はぜひチャレンジをするべきです。アピールできることは間違いありません。また、会計の知識を示すために日商簿記検定2級以上の資格も併せて取得することをおすすめします。

ベルン
内部監査への転職をするのに受験資格や認定条件があるならぜひCIAを目指してみよう

CIA(公認内部監査人)の資格試験について

CIA(公認内部監査人)の資格は受験資格及び認定要件があり、受験資格を満たさないと受験することができません。また認定要件を満たさないと資格認定を受けることができません。特に認定要件を満たしていないと受験しても認定を受けられないという状況になるため、事前に確認して受験しましょう。受験資格及び認定要件を下記に記します。

(受験資格及び認定要件)

  • (受験資格)大学院卒 → (認定要件)1年間の内部監査実務経験または同等の経験
  • (受験資格)大学卒  → (認定要件)2年間の内部監査実務経験または同等の経験
  • 有効な「Internal Audit Practitioner」の称号保持者 → (認定要件)5年間の内部監査実務経験または同等の経験

受験の際には上司やIIA認定資格保持者などの推薦状が必要となります。

試験は3つのパートに分かれています。パートは下記の通りです。

  • 内部監査に不可欠な要素
  • 内部監査の実務
  • 内部監査のためのビジネス知識

3つ全てのパートに初回受験申込登録完了から3年以内に全て合格する必要があります。また認定要件である内部監査実務経験の証明がこの間に必要となります。

また認定後、CIAの資格は継続教育制度(CPE)があります。資格認定を受けた年は免除となりますが、翌年からは毎年一定単位を取得しなければなりません。内部監査従事者は40CPE単位、非従事者は20CPE単位を取得し、所定の日までに報告する必要があります。


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