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【難易度2~6】建設業界経理の能力証明、建設業経理検定について

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建設業経理検定とはどのような資格なのか

建設業経理検定は建設業における経理の知識と処理能力があるかを測る試験です。商的企業で扱う簿記、いわゆる商業簿記とは大きく異なる点があります。勉強して最初に気づく点は勘定科目の名称でしょう。例えば「売掛金」は「完成工事未収入金」と記載されます。経理の実務経験が少ない方にとっては、科目名が変わることは抵抗があるかもしれませんが慣れることが大切です。

建設業経理検定は1級から4級があります。1・2級と3・4級では大きく異なります。

1級及び2級は「建設業経理士検定試験」と呼ばれ、建設業法施行規則に基づいた「登録経理試験」です。1級及び2級に合格した者は、合格した日から5年を経過する日が属する年度の年度末までは経営事項審査における「公認会計士等の数」にカウントすることができます。「公認会計士等の数」は、経営事項審査の「W評点」の一つである「建設業の経理の状況」の評価項目にあたります。

3級及び4級は「建設業経理事務士検定試験」と呼ばれ、一般社団法人建設業振興基金独自の試験です。建設業経理に馴染みがない方は3級から挑戦していくことをおすすめします。日商簿記3級程度の知識があればどんどん勉強を進めていくことができるでしょう。

ベルン
1級及び2級は経営事項審査に影響する資格、建設業で経理をするなら絶対取ろう

建設業経理検定を取得するメリット

建設業経理検定の資格を取得するメリットは大きく二つあります。

一つ目のメリットは経理職で建設業へ転職したときに即戦力と慣れることです。建設業の経理では取り扱う勘定科目や会計処理の方法が異なります。勘定科目では上記で述べた「完成工事未収入金」や、他にも「未成工事支出金」「工事未払金」など独特な科目があります。会計方式も「工事進行基準」や「工事完成基準」など処理方法が複数あり、「工事進行基準」は勉強しないとイメージが掴みにくいです。資格の勉強は集中して学習することができますので、知識を頭に入れることができ大きなメリットになると言えます。

二つ目のメリットは、上記の項目で触れましたが建設業経理検定1級及び2級の有資格者の数が経営事項審査の「公認会計士の数」にカウントすることができることです。経営事項審査は国や自治体の公共工事を直接請け負う際には必ず受けなければならない審査であり、有資格者が企業に在籍していることは審査に有利に働きます。

ベルン
工事進行基準、独特な会計方式で難しいかも

建設業経理検定試験についてを語ります

建設業経理検定試験は1級から4級まで受験資格はなく誰でも受験することができます。それぞれの力量に応じて受験する級を決定するといいでしょう。日商簿記2級以上を所持している方はある程度上位の級から受験できるかもしれません。合格水準は各級とも70%です。

各級の試験内容は下記のとおりです。

(試験内容)

  • 1級・・・建設業原価計算、財務諸表、財務分析
  • 2級・・・建設業簿記、財務諸表、財務分析
  • 3級・・・建設業簿記、原価計
  • 4級・・・簿記の仕組み

1級のみ科目合格制となっております。次回は不合格となった科目のみを受験し、全て合格すれば資格試験合格となります。但し合格した科目は5年間の有効期限があり、経過した科目は科目合格が消滅します。

ベルン
どの級から受けるかは自由、日商簿記2級があるなら2級かな?

登録経理研修(建設業経理士CPD研修)について

登録経理試験(建設業経理士1級及び2級)の合格から5年経過した者は、「登録経理研修」を受講し、試験に合格しなければなりません。これを欠かすと「公認会計士等の数」にカウントに含めることができないのです。折角の資格の効果を生かせないのは勤務先にも不利益となります。



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