インターネットの発達により販売の難易度の上がる金融業界
株式や投資信託、先物など金融商品の営業の仕事は実力主義です。目標という名のノルマがあり、それを達成してようやく一人前と認められる世界です。証券会社ではただどんな株式や債券を販売すればいいのではなく、販売すべき商品が目標として定められており、それを目標金額まで販売する事が求められます。営業は大変な世界です。
近年ではインターネットの発達により、ネット証券が台頭しております。ユーザが証券マンや証券会社や銀行の窓口を介することなく株式や投資信託などを購入することができます。ユーザもどのような証券を買えばよいのか、インターネットの発達により知識を深く身に付けてきております。
以前は証券会社の売りたい商品を販売することが現在と比較して容易でした。しかし今は会社にとって利益になる、つまり手数料の高い金融商品を売ることは難しくなってきています。ユーザーの立場でいうのであれば、高い手数料を進めてくる証券マンや銀行・証券会社の窓口はおすすめできません。
利益に結び付くには時間がかかりますが、正直な接客を行い販売を積み重ねていくことが信用に繋がり、最終的にはお客様も増えていくことになるでしょう。目先の利益ではなく、お客様の事をかんがえることがなにより大切なのです。
これがなければ株や債券など金融商品を販売できない、外務員資格(証券外務員)
証券会社などで株式や投資信託を販売するには外務員資格(証券外務員)の資格を取得する必要があります。外務員資格を取得し、外務員登録を受ける事で初めて営業活動に取り組むことができます。
外務員の資格は難しい資格ではありませんが、証券マンにとっては不合格になることができない資格です。この資格がないと仕事ができないからです。再受験まで再度勉強することになります。難しくないとは言いましたが、勉強しないと合格できないレベルの試験です。証券マンにとってはかなりプレッシャーとなるでしょう。
外務員資格は複数の種類があります。それは下記の通りです。
- 一種外務員資格(誰でも受験可)
- 二種外務員資格(誰でも受験可)
- 特別会員一種外務員資格(特別会員の役職員のみ受検可)
- 特別会員二種外務員資格(特別会員の役職員のみ受検可)
- 特別会員四種外務員資格(現在実施なし)
- 信用取引外務員資格(現在実施なし)
一種外務員は全ての有価証券を販売することができます。外務員として全ての活動ができます。
二種外務員は信用取引、デリバティブ取引などのリスクの高い金融商品を販売することができません。受験するのであれば全ての有価証券を販売できる一種外務員資格をおすすめします。
特別会員は、日本証券業協会に加入している金融機関の内、証券会社以外の銀行や保険会社などを指します。特別会員一種外務員資格及び特別会員二種外務員資格は、これら特別会員の役職員のみ受験資格があります。
特別会員四種外務員資格及び信用取引外務員資格は、現在実施されておりません。
ポイント
- 証券会社などで有価証券の営業をするには外務員資格が必要
- 外務員資格は難しくはないが、落とせないのでプレッシャーがかかる
- 色々な種類があるが、一種外務員資格がおすすめ
外務員資格の資格試験について語ります
外務員資格の試験はCBT試験です。出題科目は法令・諸規則』『商品業務』『関連科目』に分けられます。一種外務員資格試験はデリバティブの分野が出題されます。デリバティブは難しいですので、しっかり勉強する必要があるでしょう。
一種は100問(〇×式70問、5五肢選択式30問)、二種は70問(〇×式50問、5五肢選択式20問)です。70%以上の得点で合格となります。
問題数が多いため満遍なく勉強しないと合格することができません。全出題分野をしっかり勉強する必要があります。合格率は70%前後と比較的高めですが、受験者は資格を必須で一生懸命勉強している人がほとんどであるため、甘く考えていると合格することはできません。
外務員資格はおすすめできる資格か
外務員資格は証券会社で営業をするのであれば必須の資格です。合格しなければそもそも仕事ができないのでなんとしても合格しましょう。
金融の勉強としても外務員資格を受験してみるのはいいでしょう。一種外務員資格及び二種外務員資格はだれでも受験することができます。FP技能士3級やFP技能士2級に併せて勉強することで、投資の知識がより深まることになるでしょう。株や投資信託の知識は資産を増やす力を身に付ける上で必須の知識です。漠然と勉強するよりも資格という目標をもって勉強をすることで確実な力が身に付きます。