様々な部門で求められる品質管理について
QC検定は簡単に言えば、品質に関する知識をどの程度持っているかを測る試験です。4級から1級まであり、それぞれの級に想定するレベルがあります。
QC検定は工業高校などの高校生から工場などに勤める社会人まで幅広い人が受験しています。QC検定があると就職や転職にで評価されることがあります。この資格は品質管理部門で大いに生かすことができます。他の部門でも常に品質の維持や改善に努めていくことは大切であることは間違いありません。だれもが改善を提案できる環境が重要なのです。
QC検定ではQC七つ道具やデータのまとめ方など、品質管理を行う上で必要な知識が問われます。PDCAサイクルや5Sなど、品質管理に限らず業務を行う上で必要な知識も出題されます。
QC検定を取得するメリットについて
QC検定を取得するメリットの第一として、品質管理部門や製造部門などに従事する社会人が業務を行う上で必要となる知識を身に付けることができることです。企業側も資格の取得を推奨ないし義務化することにより、教育のカリキュラムの1つとして生かすことができます。それだけ仕事に必要な知識が出題内容につまっており、それらの部門の従業員にとって取得するメリットは大きいです。
第二のメリットとして、品質管理の知識を身に付ける事によって、企業のブランドを守ることができます。不良品を大量に出すことは企業の信用に関わります。企業に勤める社会人として品質を維持することを心掛けることは、企業の信用を守ることに繋がります。信用の積み重ねが企業の成長、それが自分の賃金アップにもやがて繋がります。
QC検定について
QC検定は4級、3級、2級、1級と分かれています。1級の一次試験のみの合格者は準1級合格者と認定されます。それぞれ下記の通りとなっています。
QC検定4級
初めて品質管理を学ぶレベルを想定した試験です。テキストは『日本規格協会グループ(JSA GROUP)』のWebサイトからダウンロードすることができます。
4級は極めて基本的な内容です。分量も少なく、基礎的な内容のため簡単に勉強すれば合格することができるでしょう。出題形式は選択問題であり、総合得点が概ね70%以上で合格です。
QC検定3級
自分たちの職場の問題解決を行う全社員のレベルを想定した試験です。QC検定4級と比較すると試験範囲が広がります。真剣に勉強しないと合格することができません。
3級は品質管理を専任で行う社員を想定した試験ではないため、難問は出題されませんが油断しないようにしましょう。出題形式は選択問題であり、各分野の得点が概ね50%以上、総合得点が70%以上で合格です。合格率は平均50%強程度となっています。
QC検定2級
各部門の品質問題を解決できるスタッフや品質管理部門の全社員のレベルを想定した試験です。QC検定2級からは難易度はぐっとあがります。合格率も20~50%程度と3級と比較して低く推移しています。出題は選択式であり、各分野の得点が概ね50%以上、総合得点が70%以上で合格です。油断せずきちんと勉強して試験対策をしましょう。
QC検定準1級・1級
部門横断の品質問題を解決できるスタッフ及び品質管理部門の指導的技術者を想定した試験です。QC検定で最高峰の資格です。QC検定準1級と1級は同じ試験です。QC検定1級を受験し、一次試験で基準点以上得点すると「準1級合格者」となり、さらに二次試験(論述試験)で基準点以上得点すると「1級合格者」となります。
準1級合格者は翌年のみ1級の一次試験が免除され、二次試験で基準点以上得点すると1級合格者となることができます。
準1級の合格基準は、手法分野と実践分野の得点がそれぞれ50%以上であり、総合得点が概ね70%以上であることです。1級の合格基準は、準1級合格基準を満たしており、二次試験(論述試験)の得点が概ね70%以上であることです。