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経理未経験者が日商簿記を取得して就職すると分からないことだらけ

2023-07-16

日商簿記と実務の仕訳や決算の仕方が違うことがある

経理に就職した際に最も最初に戸惑うこと、それはまず初めに仕訳の勘定科目が日商簿記で勉強したものより圧倒的に多いことです。日商簿記の試験で基本的な勘定科目を扱いますが、実務ではより多くの勘定科目を扱います。

勘定科目は会社毎に区別するものですので、勘定科目の区分や名称は企業により異なるのです。これは未経験で経理をした人はすごく戸惑うでしょう。雑費と雑損の違いなど、紛らわしいものがありますが意味は全然異なりますので注意する必要があります。また雑収入や雑益は同じ科目なのですが、企業によりどちらの科目名を使うか異なります。

仕訳も簿記の試験では見たことのないものがあります。銀行の先方負担の処理や敷引の処理など、1つずつ仕事を通して理解していきましょう。

日商簿記で勉強することはあくまで基本に過ぎません。未経験で経理として入社すると戸惑うことがすごく多いですが、一歩一歩頑張って仕事ができるようにスキルを身に付けていきましょう。

ベルン
簿記試験と違うことが多いのは当然、しっかり仕事をして慣れよう

税の知識は日商簿記では殆ど身に付かない、実務でみにつけよう

法人税

未経験で経理を務める方は殆どの方は法人税の知識が無い事でしょう。ただ法人税の知識の基礎は身に付けておくべきです。税理士の資格まで取る必要は有りませんが、本を1冊読む程度はした方がいいです。法人税の知識がある程度ないと経理としては非常にまずいです。

例えば雑費と交際費を間違えてしまうと法人税の申告額が変わってしまいます。当記事は法人税の講座ではないのであまり詳しくは述べませんが、交際費は企業規模により所得計算の際の損金算入限度額が決まっています。雑費は勿論損金算入できます。他にも寄付金、一括償却資産、消耗品費などについて法人税を勉強する必要があります。

法人税の知識をきちんと身に付けておくと自分で法人税の申告ができるようになります。これができるようになれば経理としてはベテランです。どこの会社からも重宝されること間違いないでしょう。キャリアアップのために転職もできます。

法人税の申告はかなり難しいです。別表の計算を全て行い、別表4で所得の加算・減算処理を行うというハードワークです。税理士を使っているのであればお任せしましょう。

消費税

消費税の処理、これもなかなか厄介です。軽減税率があるため8%と10%に区分して処理することを日々の仕訳で意識しておかなくてはなりません。仮払消費税、借受消費税の額がずれてしまうので、ミスは許されません。未経験経理の方は特に注意が必要です。

消費税の処理は殆どの企業でソフトが自動で税抜処理を行ってくれるでしょう。日々のワークではそれほど戸惑うことはありません。その点は日商簿記とは違い楽です。

消費税は知識として覚えないといけないことが多いのです。それは課税、非課税、不課税の違いです。今回は税の解説記事ではないので説明はしませんが、これらの違いは課税売上割合を計算する際に重要なのです。この課税売上割合は「95%ルール」の基準として重要となります。

課税売上高が5億円以下かつ課税売上割合が95%以上であれば支払った消費税を全額仕入税額控除できますが、95%未満の場合は別途計算しなければなりません。

経理は大変ですがこういった知識を覚える必要があるのです。

税務申告

法人税や消費税の申告は勤めた企業が税理士と契約をしていない場合、自社で行う必要があります。未経験で入社をして税務申告を行うことはほぼないです。但しいずれ担当可能性はあります。特に法人税の知識は入社して仕訳ですぐ使うことになるはずですので本の1冊は読んでおきましょう。私は最初、交際費の損金不算入額がわからずに戸惑いました。

消費税は支払担当になった場合、軽減税率について知っていないと仕訳ができません。会議費が8%なのか10%なのか、理解できるように勉強しておきましょう。

固定資産を担当することになると償却資産税の申告を担当するかもしれません。これは固定資産管理ができていれば難しくはありませんので担当になった時にできるようにすれば問題ないです。

マイナーな税に事業所税というものがあります。政令指令都市やそれに準ずる都市に床面積1000㎡以上もしくは100名の従業員がいる会社は市区町村に納税しなければなりません。庶務みたいなものですが、担当となった場合は計算できるようにしておきましょう。

ポイント

  • 法人税、この知識がないと経理は始まらない。交際費の知識など最も重要
  • 消費税は軽減税率や95%ルールなどはおさえておこう
  • 税務申告は必要かどうかは会社による
ベルン
仕訳よりも税の知識、こっちが覚えなきゃいけない中心になってくるよ

企業によっては必要、小切手・手形の知識

企業によっては手形や小切手はまだまだ現役です。これらはルールがあり、それを覚える必要があります。日商簿記にこんな知識はでてきませんので、未経験の方は新たに覚える必要があります。

小切手は通常振り出されてからの呈示期日は振出日の翌日から10日です。万一遅れた場合、6か月間は遡求期間となりますので殆どの場合は換金できますが、呈示期日までに換金しましょう。

小切手は線引小切手、特定線引小切手、記名式小切手など、安全性を高める方法もあります。こういったやり方を知っておくことも経理の務めです。

手形にはいくつかルールがあります。裏書や呈示期日、送料の負担などです。手形は近いうちに全て電子記録債権に代わると言われています。電子記録債権は領収証の発行など日々の手続きが少なくなりかなり便利です。

ベルン
紙の手形はウン千万円とか怖いけど、慣れよう

まとめ

未経験で経理にはいった際のことや経理の実務についてを述べましたが、覚えることはすごくたくさんあります。法人税や消費税の知識もある程度覚えないといけないので大変です。ただものすごくやりがいはあります。そして一度スキルを身に付けてしまえば、どこの会社にいっても大抵通用します。あまりにも大きな会社で一部の担当しかしないとなると厳しいかもしれません。

事務職は人気が高いです。職種によっては誰でも務まるものも中にはあります。ただ経理職はそうはいかないのです。専門的な知識がないと仕事にならないのです。興味がある方は日商簿記2級をとって就職・転職を目指してみる事をおすすめします。最初、は大変ですがベテランになった時、会社にもよりますがかなりの権限が与えられるでしょう。

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