蒸気や温水を作る装置、ボイラーについて
ボイラーについて
ボイラーとは、簡単に言えば燃料を燃焼させ液体を加熱させることで蒸気や温水を作る装置です。温水をつくるボイラーを「温水ボイラー」、蒸気をつくるボイラーを「蒸気ボイラー」といいます。機能によりこの2つに区分されます。
また、ボイラーは規模により次の3つに区分されます。「簡易ボイラー」「小型ボイラー」「ボイラー」です。規模により検査基準が異なります。
「簡易ボイラー」は、労働局や登録性能検査機関等による検査は義務付けられていません。「小型ボイラー」は、製造時又は輸入時に個別検定と定期自主検査が義務付けられています。最後に「ボイラー」は製造又は輸入、設置などの段階で都道府県労働局による検査及び年1回の登録性能検査機関による性能検査が義務付けられています。
圧力容器について
圧力容器とは、大気圧と異なる一定の圧力で期待や液体を貯留するための容器です。「第一種圧力容器」「第二種圧力容器」などに区分されます。(※規模によりさらに区分されます。)
「第一種圧力容器」は飽和液を保有する容器です。「第二種圧力容器」は気体を保有する容器です。
ポイント
- ボイラーは「温水ボイラー」と「上記ボイラー」に区分される
- 規模により「簡易ボイラー」「小型ボイラー」「ボイラー」に区分され、検査基準が異なる
- 圧力容器は「第一種圧力容器」「第二種圧力容器」に区分され、保有する物質が異なる
就職や転職には役立つのか、ボイラー技士
ボイラー技士の資格は就職や転職には役に立つのでしょうか。結論から言うと、特定の職種の求人は常にあります。ビルメン、工場、病院、温泉設備などが該当します。これらの施設では、ボイラー設備が欠かせません。ボイラー技士の資格があると採用されやすくなることは間違いないでしょう。
設備業界ではビルメン4点セットの1つと言われており、危険物取扱者などを合わせて取得するとよいでしょう。
ボイラー・圧力容器を取扱うのに必要な資格
ボイラーは上記で述べた通り「簡易ボイラー」「小型ボイラー」「ボイラー」に区分されます。さらに「ボイラー」は伝熱面積等により「小規模ボイラー」と「ボイラー」に区分されます。それぞれ必要な資格が異なります。
「簡易ボイラー」を取扱うには特に資格は必要ありません。取扱うのは誰でも行うことができます。
「小型ボイラー」は特別教育を受けた者が取扱うことができます。特別教育は法令に基づく事業者等が行います。日本ボイラ協会の都道府県支部の一部で実施されます。
「小規模ボイラー」はボイラー取扱技能講習修了者が取扱うことができます。ボイラー取扱技能講習を修了すると「小型ボイラー」も取扱うことができます。日本ボイラ協会の都道府県支部で実施されます。
「ボイラー」はボイラー技士の有資格者が取扱うことができます。一定規模以上の「ボイラー」を取扱うためにはボイラー技士の資格が必要になります。そのため、ボイラー技士の資格の有資格者は大変需要があります。
ボイラー技士試験についてを簡単に説明
二とができます。
(受験資格)
なし。誰でも受験することができます。
(試験時間)
3時間
(免許取得要件)
- ボイラー実技講習(20時間)を修了した者
- ボイラー取扱技能講習を修了し、4ヶ月以上小規模ボイラーを取扱った経験がある者
- 6ヶ月以上ボイラーの取扱いの実地修習を経た者
- 学校教育法による大学、高等専門学校、高等学校等においてボイラーに関する学科を修め3ヶ月以上の実地修習を経た者
※一部です。その他海技士やエネルギー管理士免許が必要な要件ですので省略いたします。
一級ボイラー技士
(受験資格)
- 二級ボイラー技士免許を受けた者
- ボイラーに関する学科を修めた高等学校、高等専門学校、短期大学、大学、省庁大学校等を卒業した者などで、その後1年以上の実務修習を経た者
※その他の受験資格もございますが省略いたします。
(試験時間)
4時間
(免許取得要件)
- 二級ボイラー技士試験免許をうけた後、2年以上ボイラー(小規模ボイラー及び小型ボイラーを除く)を取り扱った経験がある者又は1年以上ボイラー取扱作業主任者としての経験がある者
※その他要件もありますが省略します。
特級ボイラー技士
(受験資格)
- 一級ボイラー技士免許を受けた者
- ボイラーに関する学科を修めた高等専門学校、短期大学、大学、省庁大学校等を卒業した者などで、その後2年以上の実務修習を経た者
※その他の受験資格もございますが省略いたします。
(試験時間)
4時間
(免許取得要件)
- 二級ボイラー技士試験免許をうけた後、5年以上ボイラー(小規模ボイラー及び小型ボイラーを除く)を取り扱った経験がある者又は3年以上ボイラー取扱作業主任者としての経験がある者
※その他要件もありますが省略します。