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【難易度7】米国各州の資格、米国公認会計士(USCPA)

2024-07-15

 MRAを結んだ国で公認会計士として働けるUSCPA

米国公認会計士(USCPA)は米国の各州が認定する公認会計士の資格です。USCPAは英語の障壁を除けば取得しやすいのが特徴です。日本の公認会計士は難易度が最も高い資格の一つであると言われ極めて難関です。USCPAは日本の公認会計士と比較して取得しやすいことは否めません。

USCPAは国際的に通用する資格です。取得した米国の州は勿論、相互承認協定(MRA)を結んでいる国であれば追加研修を受講することにより公認会計士として活躍することができます。例えば、オーストラリア、カナダ、メキシコ、ニュージーランドなどの国々がMRAを締結しています。このように広い国々で資格を活かして公認会計士として活躍することができるのです。

気を付けなくてはいけない点は、日本はMRAを結んでいないため、日本国内で監査業務を行う事はできません。日本で監査を行うには日本の公認会計士の資格を取得する必要があります。キャリアプランによりどの資格を取得するかを考えることが大切です。

ベルン
USCPAの資格があればMRAを結んでいる国で公認会計士として活躍できるんだね

比較的取得しやすい?USCPAの難易度についてを語ります

上記で述べた通り、USCPAは日本の公認会計士と比較して取得しやすい資格です。但し会計英語を含む英語力が必要となる点は注意です。対策をしておく必要があります。

USCPAは日商簿記検定1級と比較しても試験範囲が広いため勉強時間が多くなります。但し日商簿記検定1級の方が簡単とは言えません。特に商業簿記については日商簿記検定1級の方がはるかに難しいことは間違いありません。USCPAは広く浅く勉強することが得意な人に向いていると言えるでしょう。

ベルン
USCPAの難しさは試験範囲が広いこと、日商簿記検定1級とはまた違う難しさがあるね

USCPAの仕事と活躍している場について

USCPAは米国各州が認定している公認会計士の資格であり、米国で公認会計士として活躍するには必須となります。但し米国で就労するにはビザを取得しなければならないという壁があります。これがかなり困難であり取得を目指すには準備と運が必要となります。

上記で触れましたがUSCPAの資格を所持していれば、相互承認協定(MRA)を締結している国でも追加研修を受講することにより公認会計士として活躍することができます。ビザを取得しやすい国で現地採用されるという手もあるでしょう。

また日本の監査法人でもUSCPAの保持者は求められているのです。現在日本の多くの法人がグローバル化により海外に進出しています。そのため国際会計基準を理解し、業務に活かすことができる人材が求められています。

但し日本の監査業務では監査報告書にサインすることができません。日本国内で働く場合は監査補助までの業務しか行うことができないのです。昇進に限界があるため、海外の直接雇用を目指すか、事業会社の経理やコンサルタントへ転職を行うかを考慮する時期が来るかもしれません。

ベルン
国内では監査補助までの業務しか行えない点には注意してね

USCPA試験の試験形式、試験科目などを語ります

USCPA試験は現在日本国内で受験することができ、米国まで受験しに行く必要がありません。そのため手軽に受験することができます。

各科目、受験日を指定して受験します。土日を含めて席に空きがある限りいつでも受験することができます。満席になる可能性もありますので受験日がきまったら早めに申し込むと良いでしょう。また不合格になった場合、待機期間を置くことなくすぐに次の申し込みをすることができます。

試験は上記で述べた通り全て英語で出題されます。英語の語学力がある程度必要であり、また会計英語の知識も必要となるため対策をする必要があります。英語が得意な人を除けば、これが一番のハードルとなります。

出題形式はMC(四肢択一)及びTBS(数値入力、多肢選択、表の穴埋め)の2種類あります。

試験は必須3科目、選択1科目(3科目から選択)あり4科目全て合格することにより合格となります。科目合格制であり一度に合格する必要はありません。

各科目とも99点満点であり75点以上で合格となります。

試験科目は下記の通りです。

(必須科目)

(1)FAR(財務会計)

・財務報告

・貸借対照表の勘定の選定

・取引の選択

(2)AUD(監査及び証明業務)

・倫理、職責、一般原則

・リスクの評価と計画的な対応の策定

・手続きの実施と証憑の入手

(3)REG(税法及び商法)

・倫理、職務上の責任及び連邦税務の手続き

・企業法

・財産取引の連邦税

・個人の連邦税

・企業の連邦税(税務申告を含む)

(選択科目)※1科目選択

(1)BAR(ビジネス分析及び報告)

・ビジネス分析

・技術的な会計報告

・州政府と地方政府

(2)ISC(情報システム及び統制)

・情報システムとデータ管理

・セキュリティ、気密性、プライバシー

・SOCの考慮事項

(3)TCP(税務コンプライアンス及びタックスプランニング)

・個人の税務コンプライアンスとタックスプランニング

・企業の税務コンプライアンス

・企業のタックスプランニング

・資産取引


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