損保募集人の資格を取るメリット・デメリットについて
損保代理店試験は、損害保険を販売するのに必要な資格です。損害保険には様々な商品がありますが、火災保険や自動車保険、第三分野の保険など身近な商品がいっぱいです。この資格は保険会社職員だけではなく、損保代理店で活かすことができることが大きいです。損保代理店として損保会社と提携している会社は生保業界よりも業種が幅広いです。例えば下記のような業種が損害保険の商品を取り扱っています。
（損害保険を取扱っている業種例）
- 保険代理店
- 銀行
- 不動産業者
- 自動車整備工場
他にも多々な業種が代理店として取り扱っています。損保代理店試験の資格は幅広く生かすことができるのはメリットであると言えます。例えば本業で不動産を販売したついでに保険を販売するといったことが可能です。
損保代理店試験のデメリットは全ての試験が５年の更新制であることです。５年毎に試験を受け直さなければなりません。これは資格保持者からしたら違和感を感じるでしょう。なぜこのような制度になっているかと言えば、知識のブラッシュアップのためです。古い知識のまま、また知識が抜けてしまった状態で顧客に商品を販売するとトラブルに繋がりかねません。なのでやむを得ないと言えるでしょう。ただ資格取得者にとってはデメリットです。
損保代理店試験の種類についてを語ります
損保代理店試験は大きくわけて「損保一般試験」と「損保大学課程」に分けられます。以下説明いたします。
損保一般試験－基礎単位
代理店の届出・募集人登録を行うためにはこの基礎単位に合格する必要があります。基礎単位試験は、保険にまつわる基本的な知識が出題されます。テキストと過去問を数日勉強すれば合格圏に達する程度に易しい試験です。
基礎単位試験は損害保険の基礎知識、コンプライアンス、代理店の日常業務、損害保険商品などが出題されます。基本的な内容ですので、テキストを事前に読んでおき、過去問を解いておけば合格間違い無しです。
この試験に合格しなければ何も始まりません。商品知識はすごく重要ですので勉強はしっかりしておきましょう。
損保一般試験－商品単位
募集人は商品単位ごとの試験に合格しなければ該当する保険商品を販売する事ができません。商品単位は下記の３つに区分されております。
（商品単位）
- 自動車保険単位
- 火災保険単位
- 傷害疾病保険単位
例えば、火災保険単位の試験に合格しても自動車保険を販売することはできません。該当する商品単位の試験に合格する必要があります。
商品単位試験は、試験本番に試験画面にテキストが表示されます。それを見ながら解答をすることができるので、気分的には楽かもしれません。ただ事前にテキストで勉強をして理解していないと、テキストのどこに書いてあるのかがそもそも分からなくなります。数日の勉強でもいいのでテキストと過去問の勉強は一通りするようにしましょう。
損保大学課程－専門コース
損保大学課程に属する専門コース、これは昔の特級資格に該当します。試験は「法律単位」「税務単位」の２科目に分かれており、両方に合格することにより資格取得となります。
難易度は損保一般試験と比較すると別物です。一気に難しくなるので１ヶ月以上の勉強時間は取るようにしましょう。
所定の認定要件を充たす方は、認定申請により「損害保険プランナー」として認定されます。
損保大学課程－コンサルティングコース
コンサルティングコース、この資格は教育プログラムの受講をしないと取得することができません。１２ヶ月間にわたり学習し、確認テストが実施されます。またセミナーも数回あります。
教育プログラム修了後、試験を受験することができます。
所定の認定要件を満たす方は、認定申請により「損害保険トータルプランナー」として認定されます。
ポイント
- 基礎単位試験に合格しないと代理店登録できない
- それぞれの商品単位試験に合格しないと保険商品を販売できない
- 損保大学課程は損保一般試験と比べるとかなり難しい
損保代理店試験の難易度について
損保募集人試験の難易度について、損保一般試験は基礎単位、商品単位ともに極めて易しい試験です。テキストを１度読み、過去問を数回やれば合格は間違いないでしょう。ＦＰや生命保険の勉強をしたことがある方は、中途半端な勉強でも合格できるかもしれません。ただ保険会社の社員が不合格となると厳しく指導されることも多々ありますので、勉強はきちんとして確実に合格しましょう。
損保大学課程は真面目に勉強しないと合格できないレベルの試験です。１ヶ月以上は勉強する時間を取るようにしましょう。一夜漬けでは間違いなく不合格となります。
合わせておすすめできる資格について
損保代理店資格と合わせてお勧めできる資格は、ずばりファイナンシャルプランナーです。できればＦＰ技能士２級以上の資格を取得しましょう。
ＦＰ技能士２級は家計をサポートする専門家の資格であり、国家資格です。名称独占資格であり、独占業務はありませんが金融に係る知識が幅広く身に付きます。保険だけではなく金融の知識を身に付ける事により、顧客に寄り添ったアドバイスができる専門家として活躍することができます。