どのような人に向いているのか、キャリアコンサルタント
キャリアコンサルタントは顧客に対して、キャリアの相談やアドバイスを行います。顧客のキャリアを洗い出し、能力や興味及び価値観などを元にその人に対して職業の選択や能力の開発の助言をします。顧客が目指すべき仕事を見つけること手助けとなります。適正なアドバイスをすることで仕事のミスマッチは減ります。これは大変大切な事であり、もし仕事のミスマッチがあると短期離職を繰り返すことになります。日本では短期離職の繰り返しは、職歴上よいものとはみなされないケースが多いです。適性のあった仕事を見つけることはキャリアコンサルタントに最も必要な能力の一つです。
どんな仕事でもそうですが、経験を積むことで良い仕事をすることができるようになります。人と接するのが好きな人、手助けをすることが好きな人が向いているでしょう。
「キャリアコンサルタント」の名称は資格を取得しないと名乗ることはできません。名称独占資格のため、勝手に名乗ることはできないのです。
キャリアコンサルタントの受験資格と資格試験について
キャリアコンサルタント試験はCCC(キャリアコンサルティング協議会)とJCDA(日本キャリア開発協会)の2団体が実施しています。どちらで合格してもキャリアコンサルタントの資格を取得することができます。この資格は下記のいずれかの受験資格が必要です。
- 厚生労働大臣が認定する講習の課程を修了
- 労働者の職業の選択、職業生活設計又は職業能力開発及び向上のいずれかに関する相談に関し3年以上の経験
- 技能検定キャリアコンサルティング職種の学科試験又は実技試験に合格した方
講習は受講料がかかります。3年以上実務経験がある方は実務経験が必要ありません。
試験は下記の内容が出題されます。
(学科試験)
四肢択一の50問が出題されます。
- キャリアコンサルティングの社会的意義
- キャリアコンサルティングを行うために必要な知識
- キャリアコンサルティングを行うために必要な技能
- キャリアコンサルタントの倫理と行動
(実技試験)
ロールプレイと口頭試問が行われます。
- キャリアコンサルティングを行うために必要な技能
合格率は上記で述べた通り50%程度です。比較的容易な試験であると言えます。
ポイント
- 筆記試験と実技試験に分かれている
- 筆記は四肢択一
- 実技はロールプレイと口頭試問
人材紹介会社にキャリアコンサルタントの資格は必要か
もし人材紹介会社で働く場合に、キャリアコンサルタントの資格は取得した方がいいでしょうか。答えはあなた次第です。取得することでキャリアコンサルタントと名乗ることはでき、名刺の肩書に資格名を入れることができます。これが資格を取得することのメリットです。しかし資格がなくてもキャリアコンサルタントと同等の業務を行うことはできます。資格を取得するには取得時の費用に併せ、更新講習などの維持費用もかかりますので、人材業界で取得していない人の方が多いです。
人材紹介会社は人材派遣会社も兼ねている会社も多いです。人材派遣会社ではキャリアコンサルティングの相談窓口を設けることが義務化されています。相談窓口の担当者としてはキャリアコンサルタントの有資格者、キャリアコンサルティングの知見を有する者、派遣先との連絡調整を行う営業担当者とされています。今後はどのようになるか分かりませんが、キャリアコンサルタントの資格が推奨されている流れがあることは見受けられるでしょう。
趣味で受ける資格ではないです。人材業界で働く方にとっては一考する価値がある資格であることは間違いないと言えます。